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今昔物語(上)―マンガ日本の古典 (8) [歴史]

読み聞かせ時間・・・中学生男子はこのシリーズ読まないって決めたようなので一人で読んでます。30分くらい
ウケ度・・・全然興味なかったようだ。
印象度・・・絵は、水木しげる。これもお話にあっていていいなあ。

話は、下ネタとか、気持ち悪いのとか多いので、あんまり好きじゃない人がいそう。
古典の問題にでるのは無難そうなのの方が多いから、あんまり取り上げられないんじゃないかな?

今昔物語の成立は12世紀前半と推測される。
31巻、1040話あるが、漫画では本朝部の仏法・世俗偏の説話を中心に23話が漫画になっていた。

〇入れ代わった魂
讃岐の国で病気の娘のために家の前に供え物をしている両親がいた。娘の魂を取りに来た死神は、供え物を食べてしまった恩を感じて、娘と同姓同名の娘の魂をもっていくことにする。娘の両親は一度死んだ娘が生き返ってびっくり。
しかし、エンマさまに入れ替えがばれて、やはり娘は死んでしまう。身代わりにつれてこられた娘が帰ろうとすると体はもう火葬されていてない。
しかたないので、最初の娘の体に返した。(一度は生き返ったので、娘の両親は火葬するのをためらっていたのだ)
こうして生き返った娘は、両方の家の両親に事情を説明し、両方の両親から大事にされた。

〇産女
産女というのはお産で死んだ女の妖怪のこと。
美濃の国の国府で武士たちが宿直の最中に産女の噂話をしている。
その中の一人、頼光四天王の一人平の季武(すえたけ)が産女など怖くないと言い出す。
そこで、産女のでるという渡にいくことになった。仲間たちはこっそりつけていった。
すると季武は見事に川をわたって、目印の矢を土手に刺し、戻ろうとする。
そこへ産女があらわれたが、季武はおちついて産女の赤子を奪って逃げかえる。
戻ると赤子は葉っぱになっていた。
仲間たちは季武の武勇に感動し、賭けていた武具などをさしだすが、季武は「戯言だ」と仲間たちに武具を返す。
あっぱれ。

〇妻の恨み
長年つれそった妻が離縁され、あばら家で男を恨んで死んでいった。
死体はいつまでもそのままである。
夫の方は、妻が自分を取り殺しにくると心配になり、高名な陰陽師に相談する。
すると陰陽師は死体のところへいき、背中にまたがっていろという。
夫は恐る恐るいうことをきくと、陰陽師は自分が戻るまでそのままでいろといって帰ってしまう。
やがて死体が動き出し、夫を探し回るがみつからない、やがて背中が重いとあばら家に戻って動かなくなった。
夫は自分の仕打ちを後悔し、戻ってきた陰陽師といっしょに妻の死体を弔った。

〇色事師平中
宮仕えの女なら知らぬものはいないというプレイボーイ。兵衛の佐平の定史通称平中は、意中の女がなびかないので、やけになってもう手紙を書くまいと決心するが、三月もたつとやはり心残りで、雨の夜に忍んでいくことにする。
うまく女の寝所までたどりついたが、女は襖の錠をかけてなかったウソをついて平中を油断させると、反対側から錠をかけていってしまった。平中は寝所でまちぼうけである。
ここまでされたら、相手を嫌いになろうと、女の排泄物(当時はハコを便器にしていた)を盗み出してみてやろとしたが、女が愛しいあまり排泄物までいとしくなって食べてしまう。その後、恋の病にふせってとうとう死んでしまった。世間の人は非難したが、色事師としては本望かも。

〇霊鬼
文徳天皇の妻、染殿の后にもののけがつき、天皇と父の藤原良房は加持祈祷をするがなかなかよくならない。
大和の葛城山で修業した聖人がよばれ祈祷すると、后にとりついていた老狐がでてきて、聖人は見事にこれをとりおさえた。
しかし后の姿を一目見た聖人は恋におちてしまい。襲い掛かったところを侍医の当麻の鴨継にみつかり捉えられる。
牢獄のなかでも「鬼になって后と情を通じてやる」といっているのを聞いた天皇と良房は恐ろしくなり聖人を修行していた山に返す。
しかし聖人は山で断食して見事に鬼に生まれ変わって后のところへやってくる。神通力で后は鬼のおもうままである。天皇と良房は以前に聖人をとりおさえた鴨継を呼びにいかせるが、すでに「鬼の祟り」と言い残して死んでいた。しかたなく大勢の高僧がよばれて祈祷をするが、三月ほどたったころ鬼はふたたびあらわれて后を思いのままにするのだった。
修行した聖人だから鬼になって人の心を惑わすことができたのだろう。

〇大江山の悪夢
大江山を馬にのった若い妻と、弓矢をもったその夫が越えようとしていた。
妻は盗賊の心配をしているが、夫はおれの武芸があるので大丈夫という。
途中で一人の男といっしょになる。その男は立派な太刀をもっていて、夫の弓と交換してやろうという。夫は大喜びするが、妻は不審がる。そのご、弓だけでは格好がわるいと、矢も二本もたせてくれというので、夫はそうする。
やがて昼時なので弁当をつかおうという話になるが、道端では格好が悪いからと奥の方に二人を誘い込み、馬から妻をおろそうとした夫に弓をつきつけてしばりあげてしまう。
その後妻を犯し、馬を盗って逃げて行った。
妻は「力もないのにいいきになるから」といいながら夫を助け「悪夢だと思って忘れましょう」というのだった。

〇老医師の恋
陰部に腫物ができた身分ありげな美しい女が老医師(くすし)典薬頭(てんやくのかみ)のところへやってくる。老医師は勝手に女に妄想しながら女の病気を治療する。
よくなってきて、そろそろ手をだろうかなというところで、女は「帰りはあなたの車でおくってね。そこで家も名前も教えるわ」とかいっておいてドロン。

〇かぶら男
ある男が京から東国に下る途中で女もいないところでしたくてたまらなくなり、畑のかぶらに穴をあけてことをしていった。
そのかぶらを畑の持ち主の娘が見て、急に食べたくなり食べてしまった。すると男の子が生まれた。娘は男のそばへも寄ったことがなく、両親は不審に思ったがそのまますぎた。
やがて、例の男が東国からの帰り道に畑のそばを通りかかり、家来にそのときを話をした、それを聞いた娘と母親は男をつかまえて事情を話した。みれば男の子は男に瓜二つ。
京へもどっても身寄りもいない男は、かわいい娘と子どもにひかれてこの地で暮らすことになった。

〇赤鼻の僧
京都は宇治の池尾に禅智内供という僧がいた。
学識は非凡で寺院の経営もうまかったが、鼻がものすごく大きくて赤かった。食べるときは大きなへらで鼻をもちあげるのだった。
内供は、やはり鼻がおおきすぎると考え、お湯で鼻をふやかして小僧たちに踏ませるとた中からたくさんの虫がでてきたので、小僧たちに毛抜きで虫をとらせた。すると鼻は小さくなった。
しかし、ニ三日すると鼻はもどってしまう。何度も繰り返しても同じで小僧たちも疲れてきた。
ある日、食事中に鼻をもちあげる小僧が寝込んでしまい、他のものが代わりをやっていると、ハエがやってきて、小僧はおおきなくしゃみをして、粥を内供の顔にぶちまけてしまう。内供は起こり、小僧たちは逃げだす。
そして「あれほど教養があるのに、鼻のこと1点にこだわりすぎて正しく分別できない、欠点を愛せばそれは欠点ではなくなるのに」と話すのだった。

〇酒泉郷
修験僧が大峰山で道に迷って人里にたどりつく。
そこは、花の咲くのどかな里で泉からは酒が湧き出していた。
村人たちは修験僧を長者らしき人の家につれていき食事をだす。食事もうまい。帰ったらこの理想郷をみなに教えてやろうと思っていると、「里の他のところを案内する」と連れ出される。
しかし、修験僧をつれだした男は里の秘密をまもるために修験僧を殺そうとする。
修験僧は自分を殺すと罪になると男を説得、秘密を守ると約束して生き延びる。
しかし、戻ると里のことをいいふらした。
多くの若者が隠れ里を探そうとしたが、戻ってこなかった。古老は、そのような理想郷はこの世ではないと語った。

〇堂の主
ある男女が「仲立の婆」の家で逢瀬をしていた。仲立の婆とは逢引の世話をする女のことである。
男は少し女にあきてきて、逢瀬の間があいた。しかし思い立ってでかけていくと、仲立の婆の家は来客で泊まれないという。
しかたなくすすめられた寂しいお堂で女と逢瀬をするが、夜中にお堂の主という物の怪があらわれでていけと言われる。
男女は急いで逃げ出すが、女の方はその後亡くなってしまった。それを聞いた男はふるえあがるのだった。
古いお堂で逢引などするものではない。


今昔物語(上)―マンガ日本の古典 (8)

今昔物語(上)―マンガ日本の古典 (8)

  • 作者: 水木 しげる
  • 出版社/メーカー: 中央公論社
  • 発売日: 1995/04
  • メディア: 単行本



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