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マジック・ツリーハウス 第30巻 (マジック・ツリーハウス 30) [ファンタジー]

読み聞かせ時間・・・大人が読んで20分
ウケ度・・・子どもはよんでいません。今回も文学でした。
印象度・・・このシリーズ、もはや、ファンタジーというより、百科事典的なものになっていますね。

マジックツリーハウスシリーズの30冊目

最初に折り畳みで、これまで刊行された本の冒険の舞台と表紙がカラーページでのっていた。

折り返しは、いつもどおり、二人の着せ替え。お金持ちの格好と、煙突掃除の貧しい恰好の2バージョン。

作中で衣装を取り換えたとたん、みんなの態度ががらっと変わるのを体験することになる。

冒頭に作者から東日本大震災の被災者への励ましの文章がのっていた。



アメリカのペンシルバニア州フロッグクリークに住む、ジャックとアニーの兄妹。

 兄のジャックは本や自然観察が好き、アニーは活発で想像力豊か、動物とすぐに仲良くなれる。

ある日二人は、森の中にツリーハウスをみつける。登ってみると中には本がたくさん。

魔法を信じる人が、その中の本を開いて指さし、「行きたい」と願うと、絵の中の時代に行けるのだ。

帰りたいときはペンシルバニアのガイドブックを開いてフロッグクリークを指さし、「帰りたい」といえばいい。

戻るときはツリーハウスででかけた時間にもどるので、もどったとき冒険の時間はまったくたっていない。

ツリーの持ち主は、アーサー王の姉モーガン・ルー・フェイであるとわかり、

「魔法使いであり、図書館の司書としてすぐれた本をあつめ、読みたい人が読めるようにする仕事をしている」という。

二人はモーガンの仕事を手伝うため、マスターライブラリアン試験をうけて合格、

モーガンから木のカードに「M/L」と書かれた資格の証明書のカードをもらった。

モーガンが二人に魔法を使った冒険をさせたらどうかという提案をしたため、

マーリンの提案で、二人に魔法を使って冒険させるテストをする4つの冒険と魔法の本が用意された。

これまでの冒険で、魔法が使える杖(ディアントスの杖)を手に入れた二人、でも魔法は、自分たちのために使ってはいけない。

並外れた想像力と情熱をもって、人を感動させるすばらしい作品を創造できる人=天才をみつけ、その天才がちゃんと力を発揮して世界中の人たちを感動させることができるようにする、というシリーズの4作目。

今回は19世紀ビクトリア朝のロンドンで、「クリスマス・キャロル」の作者、チャールズ・ディケンズを助ける。

二人が夕暮れの道を家に向かって歩いていると、光が森へ飛んでいくのをみる。

マジックツリーハウスだと気が付いた二人が森へ行くとテディとキャスリーンがまっていた。

そして行先と手助けになる本と助ける人物を伝えると、ディアントスの杖を魔法のバイオリンにして渡す。

今回はバイオリンを弾いてみたかったジャックが弾きて、アニーが歌を担当する。

魔法のバイオリンにあわせて歌うと、その通りのことがおきるが、この魔法を使えるのは1回だけ。


二人が付いたのは霧の街ロンドン。ツリーハウスは街路樹の上に着いていた。

二人は上流階級の男の子の格好をしていて、ポケットにはお金がはいっていた。

本で確認すると、チャールズ・ディケンズは21歳で小説を書いて有名になった人物らしい。

二人が町で確認すると、ディケンズは十分に有名な作家で、次回作が待ちわびられているらしい。

なぜ自分たちが来たのか不思議に思いながらも、二人はディケンズの家にたどり着く。


しかし、執筆中だといって家政婦が通してくれないので、アニーが煙突掃除の子どもを説得していれかわる。

なんとかディケンズの家にもぐりこんだが、家政婦の態度は一変。

働かないなら追い出すと冷たく言われ、二人はなんとか仕事をしようとするが、

執筆中のディケンズの邪魔をして追い出されてしまう。

その上、ディケンズの家まで載せてくれた馬車も、服が変わったふたりをみて、追い払いいってしまう。


二人はなんとかディケンズを追いかけるが、入り込んだ路地でかばんを奪われそうになる。

なんとか取り戻すと、相手の子どもがジャックを泥棒よばわりしはじめ、周囲の住人においかけられ、

警察官に捕まえられ、警察署につれていかれそうになる。

そこにディケンズが現れ、二人を助けてくれる。


二人が執筆の邪魔をしたことを謝ると、ディケンズは、自分の小説と同じことが実際におきてびっくりしただけといって、二人の名前をきくと、かつて「オリバー・ツイスト」という小説で、ジャックと同じ状況になった少年のことを書いたと話してくれる。

そして、いくら自分が小説で訴えても、貧しい子供を見る人々の偏見の目は変わらないと嘆くのだった。
二人は、いつかすべての子どもが働かなくてよくなり、学校に行ける日がくると励ますと、ディケンズはいくらか元気になって、二人を食事に誘う。

しかしレストランでも二人は差別の目でみられ、さらには窓から見ていた貧しそうな親子に自分たちの食事を分けようとすると、レストランの主人は、これから毎日物乞いに来られると怒り出す。
結局逃げるようにレストランを後にした。

しかしレストランの主人が、貧しいのは本人のせいだから、救貧院へいって、牢屋で働けばいいというのを聞いて深く傷ついたディケンズは、もう筆を折りたいが、そうしたら貧乏に戻るだけだと悩む。

ディケンズ自身も、貧しい境遇から勉強し、作家になったのだった。
人々の偏見をかえたいと執筆してきたが、本は売れても現実はかわらないと落ち込んでいたのだ。

二人は本でディケンズがクリスマスキャロルの作者であることを知ると、バイオリンと歌で、過去現在未来のゴーストを呼び出し、未来のディケンズの姿をみてもらうことを思いつく。

二人は隠れて演奏を始めるが、過去のゴーストになぜ小説を書こうと思ったかを思い出させ、
現在のゴーストに人々がディケンズの作品を待ちわびている様子(ビクトリア女王までもが読者で、このような境遇の子どもを救おうとしている)をみさせるが、
未来のゴーストを呼び出すと、ディケンズの墓があらわれ、「若いころは素晴らしい作家だったのに書かないといって」などといわれている姿があらわれてしまう。

アニーはなんとか訂正しようとするが、そのまま未来の情景はきえてしまう。

しかし、ディケンズはこの光景をみて、書き続けると決意。そして貧しい子どもたちの状況をもってみんなに知らせて、いつか世の中を変えると宣言する。

そして二人をツリーハウスの近くまで送ってくれる。馬車のなかで、すっかりクリスマスキャロルのお話はできあがっていた。

ディケンズは二人にお金を渡そうとするが、二人は「もっと困っている人のために使って」といって断り、別れる。

フロッグクリークに戻ると、テディとキャスリーンがマジック釣りハウスの下にいて、モーガン、マーリン、ペンギンのペニーも来ていて、みなは再会を喜び合う。

バイオリンをディアントスの杖に戻してもらうと、マーリンはその杖をつかって、二人を町のあちこちにあんないする。
それは旅でであった天才たちの偉業がわかる場所。
学校のジャズ・フェスティバルで演奏するルイ・アームストロングの「聖者の行進」を練習しているところ。
モーツァルトの四重奏曲を教会の室内楽コンサートのために練習しているところ
図書館で、オーガスタ・グレゴリー夫人の民話が朗読されているところ
町の劇場で、クリスマスキャロルの劇のリハーサルをしているところ

ふたりはいつでも4人の天才たちにであえるのだと思うのだった。


マジック・ツリーハウス 第30巻 (マジック・ツリーハウス 30)

マジック・ツリーハウス 第30巻 (マジック・ツリーハウス 30)

  • 作者: メアリー・ポープ・オズボーン
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー
  • 発売日: 2011/06/17
  • メディア: 単行本



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