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戦場にひびく歌声―マジック・ツリーハウス〈11〉 [ファンタジー]
読み聞かせ時間 子どもは読みませんでした大人が読んで20 分
ウケ度 戦争の時代だからちょっと重いかな。
印象度 短いけど、戦争の特徴をよく伝えていると思う。
マジックツリーハウスシリーズの11冊目
今回は南北戦争時代のアメリカと独立戦争時代のアメリカ。
アメリカペンシルバニアのフロッグクリークに住む、ジャックとアニーの兄妹。
兄のジャックは9歳本や自然観察が好き、アニーは7歳空想の世界で遊ぶのが好き。
ある日二人は、森の中にツリーハウスをみつける。登ってみると中には本がたくさん。
魔法を信じる人が、その中の本を開いて指さし、「行きたい」と願うと、絵の中の時代に行けるのだ。
帰りたいときはペンシルバニアのガイドブックを開いてフロッグクリークを指さし、「帰りたい」といえばいい。
戻るときはツリーハウスででかけた時間にもどるので、もどったとき冒険の時間はまったくたっていない。
ツリーの持ち主は、アーサー王の姉モーガン・ルー・フェイであるとわかり、
「魔法使いであり、図書館の司書としてすぐれた本をあつめ、読みたい人が読めるようにする仕事をしている」という。
二人はモーガンの仕事を手伝うため、マスターライブラリアン試験をうけて合格、
モーガンから木のカードに「M/L」と書かれた資格の証明書のカードをもらった。
前回までは、犬にかけられた魔法をといてほしいというモーガンの依頼で4つの贈り物を探す旅をした。
今回は、モーガンの弟アーサー王が治めるキャメロット王国をすくうために冒険に出発する。
かみなりのなる日、部屋で本を読んでいたジャックのところにアニーがやってきて
「モーガンがもどってきている」という。フロッグクリークの森でマジック・ツリーハウスの光を見たというのだ。
ジャックは雷の光だというのだが、アニーは確かめると飛び出してしまい。
ジャックもリュックをもって追いかける。
雨が降り出したら戻るとママにいって二人は玄関をとびだした。
森にはやはりマジック・ツリーハウスが戻ってきていたが、モーガンのすがたは無く、書置きがあった。
それによると、弟アーサーが治めるキャメロット王国に危機がせまっているので、救うために
実行するために書かれたもの、送るために書かれたもの、
学ぶために書かれたもの、貸すために書かれたもの、を集めてほしいと書いてあった。
二人はさっそく「実行するために書かれたもの」を探しに、
紙がはさんであった「南北戦争」の本の時代へ旅立つのだった。
戦争ときいてジャックはちょっとわくわくしたが、アニーは渋い顔をしていた。
着いたのは緑の草原に立つ一本の木の上、真夏の太陽がてりつけていている。
アニーはロングスカート、ジャックはシャツとつりズボンという、この時代の服装に自動的にかわっている。
(ちなみにカバーの折り返しに、ふたりの着せ替えとして、このときの服装がついている)
草原の向こうからやぶけた青い服をきた人が、血のにじんだ布をまいて、ぐったりとした様子で馬にのって現れる。
その後からも、負傷した徒歩の大勢の兵士が現れる。
本によると青い服は連邦軍と呼ばれた北部の兵士であることがわかった。
南北戦争は商工業中心の北部と農業中心の南部の意見の対立でおこり、
1961年南部11州の合衆国脱退ではじまり、1865年まで続いた。
また、戦死者はアメリカが独立して以後の、どの戦争より多かったことがわかった。
アニーは負傷者を助けようとツリーハウスを飛び出していってしまう。
負傷兵をたすけてついていくと、そこにテントの並ぶ野戦病院。
本によるとこのころ、女性が看護の仕事をするようになり、
3000人以上の女性が南北戦争で看護婦として働いたことがわかった。
忙しそうに働く看護婦たちを見たアニーは、ジャックが止めるのもきかず、飛び出して行って、
「なにかお手伝いさせてください」と申し出る。
看護婦は二人に食事をくばるように指示する。そして「看護のこころえ」という紙を渡し、
それが患者さんを世話するときの心構えだと教える、そこには
「明るくふるまう。相手の悲しみをやわらげ、希望をあたえる。
勇気をだす。自分の気持ちに流されない。最後までやりとおす。」と書かれていた。
ジャックはこれが「実行するために書かれたもの」と気が付き、帰るというが、
アニーは仕事が終わるまで帰らないという。
しかたなくジャックも手伝って、負傷兵たちに食事を配るが、
アニーが明るく、励ますような言葉をかけるのに、ジャックはなかなか声をかけることができない。
二つ目のテントには黒人ばかりが寝かせられていて、
その一人がジャックに「ありがとう」と声をかけてくる。そして「家族に会えますよ」と励ますジャックに、
妻と子供は売られて、どこにいるかわからないのだという。
そして南部の奴隷が解放されることを願って戦争に参加しているのだといった。
ジャックは兵士に、「あなたの孫や、そのまた子供が、医者や弁護士、学者や議員になる日がくる」と励ます。
兵士は「未来が予言できるのか?」と笑みを浮かべる。
二人が配り終えたところにクララ・バートンが戻ってくる。
クララ・バートンは南北戦争のとき自分の財産をつぎこんで野戦病院をつくり負傷兵の手当てや世話に力をつくした。
クララの場所は救急車のように戦場と病院の間をいききして「戦場の天使」とよばれた。
その後アメリカ赤十字を設立、戦争だけでなく、自然災害にあったひとにも救いの手をさしのべた。
アニーはクララのことを知っていて、あこがれのクララの手伝いをしようと飛び出してしまう。
ジャックも追いかけ、二人はクララの馬車で負傷兵を運ぶために戦場にかけだす。
マスケット銃がとびかい、大砲が撃たれるなかを駆け抜け、
敵の南軍の兵士や、北軍の鼓手の少年兵を助けて病院に戻る。
鼓手というのは、声の聞こえない戦場で、合図を伝える役目をする兵士のことだ。
少年兵は熱射病だった。クララに少年兵の看病をまかされた二人は、うなされる少年兵をはげました。
少年兵はジャックをみて、弟かと思ったといって、落ち着きをとりどもした。
夕方、戦場の方角をみながら、二人はクララと言葉を交わす。
戦争はいつも悲惨だとクララはいい、二人に愛する人のところに帰るように言う。
ジャックは途中で投げ出したくないというが、クララは愛してくれる人たちのことを忘れてはいけないと、
さとすのだった。負傷兵たちがたき火を囲んで歌う声を聴きながら、二人はツリーハウスで戻るのだった。
ジャックは本物の戦争はお話の戦争と全然ちがう、人の命がかかっていると感じる。
帰り際にアニーが、「実行するために書かれたもの」は手にいれるだけじゃなく、
書いてあることを実行することが必要だったのではないかという。
ジャックもそう思うのだった。
ツリーハウスを出ようとすると、アニーが「次は水曜日に来てください」と書かれたメモを見付ける。
二人は家に戻り、パパママに先祖で南北戦争にいった人がいるかと聞くと、
ふたりのおじいさんのおじいさんが北軍の鼓手で、あの助けた少年兵だと知る。
少年兵ジョンは、その後先生になり、5人の子どもの父親になったのだという。
二人は大喜びした。
水曜日の早朝。アニーがジャックを起こしにきて、二人はマジック・ツリーハウスに向かう。
小屋の中を探すと、足元に「アメリカ独立戦争」と書かれた本がある。
二人は戦争は、こりごりと思ったが、旅立つのだった。
着いたのは真冬の凍った川の横に立つ、葉がすっかり落ちた、高い木の上。
二人の服装もこの時代のものになっていて、ジャックはボタンがたくさんついた青い上着に、ぴったりとした半ズボン、
ツバが三方につきだした大きな帽子。アニーはくるぶしまでのスカートにたっぷりしたコートになっていた。
本によると、18世紀半ばにアメリカに13あったイギリスの植民地が、高い税金などに反発して、
1775年戦争をおこし、1781年勝利、1783年アメリカ合衆国になったことがわかった。
また、独立戦争のとき、イギリス兵は赤い上着を着ていたこともわかった。
二人は雪の舞い降りる夕方の川岸を進むと、たき火をしている兵士が見えた。
イギリス兵かたしかめようとするが、暗くてよくわからず、近づきすぎて見つかってしまう。
幸い植民地軍だったが、二人は「フロッグクリークから親戚を訪ねてきた」というと
隊長が、自分もフロッグクリーク出身だという。二人が詳しくきかれると困るとおもっていると、
総司令から集合の命令がかかったといって、それまでになる。
隊長は、二人をみていると息子と娘を思い出す。二人に手紙をかきたいが、戦争のことは書きたくないし。
何を書いたらいいか思いつかないという。
アニーは「会いたい」と書けばと返すと、隊長は笑いながら行ってしまう。
二人はあてもなかったので、兵士たちについていくと、総司令はジョージ・ワシントン、
彼はトマス・ペインの「簡単に手に入る勝利は、小さな価値しかない、
ものごとの値打ちは、それを得る為に、どれほどの代償を払ったかできまるのだ。」という言葉を引用し、
兵士たちを鼓舞する。ジャックとアニーも感動する。
本によると、この作戦は、1776年12月25日、ペンシルバニア州のデラウエア川を渡り、
クリスマスに雪の中植民地軍がくるはずないと油断していたイギリス軍の陣地を破り、
植民地軍の進撃のきっかけになった戦いだとわかった。
ジャックがいろいろメモをとっていると顎髭の兵士が、みとがめて捕まえようとする。
逃げた先には先ほどの隊長がいて、
作戦が失敗したら、この手紙を出してほしいと、家族への手紙(先ほどのワシントンの演説)をジャックに渡す。
ジャックは「送るために書かれたもの」を手に入れたこがわかる。
帰ろうとするがアニーが見当たらない。
みつけると、なんとワシントンと話がしたいと彼のボートに潜り込んでいた。
下そうとしている間にボートが出発。途中二人は見つかってしまう。
向こう岸に返してもらえることになったが、
そのときワシントンが「雪がひどくなったので、作戦を中止しようか」といっているのをきいて、アニーが口を挟んでしまう。
作戦内容を知っている二人は、さっきメモをとっていたことを指摘されてスパイと疑われる。
ジャックは、ワシントン将軍が言った言葉を思い出してと手紙を読み上げる。
絶望的に見えても最後まであきらめてはいけない、困難にみえるほど成功したときの意義は大きい
この作戦が成功すれば、植民地軍は勇気と希望をとりもどすと説得する。
アニーも未来の子ども達のためにという。
ワシントンは説得され、二人をボートに戻してくれた、そして気づかせてくれてありがとうと伝えるのだった。
二人は吹雪の中を、雷の明かりを頼りにマジック・ツリーハウスを探し、フロッグクリークに戻る。
そして平和なフロッグクリークを心からいいところだと思うのだった。
隊長の手紙には、230年前フロッグクリークにあったアップルツリー農場の宛先がかいてあった。
ふたりは手紙をモーガンの手紙のところに置くと、メモが置いてあり
「次は火曜日に来てください」となっていた。
二人は家に戻り、この輝かしい朝が素晴らしいと感じられるのは、困難を乗り越えたからだと思うのだった。
ウケ度 戦争の時代だからちょっと重いかな。
印象度 短いけど、戦争の特徴をよく伝えていると思う。
マジックツリーハウスシリーズの11冊目
今回は南北戦争時代のアメリカと独立戦争時代のアメリカ。
アメリカペンシルバニアのフロッグクリークに住む、ジャックとアニーの兄妹。
兄のジャックは9歳本や自然観察が好き、アニーは7歳空想の世界で遊ぶのが好き。
ある日二人は、森の中にツリーハウスをみつける。登ってみると中には本がたくさん。
魔法を信じる人が、その中の本を開いて指さし、「行きたい」と願うと、絵の中の時代に行けるのだ。
帰りたいときはペンシルバニアのガイドブックを開いてフロッグクリークを指さし、「帰りたい」といえばいい。
戻るときはツリーハウスででかけた時間にもどるので、もどったとき冒険の時間はまったくたっていない。
ツリーの持ち主は、アーサー王の姉モーガン・ルー・フェイであるとわかり、
「魔法使いであり、図書館の司書としてすぐれた本をあつめ、読みたい人が読めるようにする仕事をしている」という。
二人はモーガンの仕事を手伝うため、マスターライブラリアン試験をうけて合格、
モーガンから木のカードに「M/L」と書かれた資格の証明書のカードをもらった。
前回までは、犬にかけられた魔法をといてほしいというモーガンの依頼で4つの贈り物を探す旅をした。
今回は、モーガンの弟アーサー王が治めるキャメロット王国をすくうために冒険に出発する。
かみなりのなる日、部屋で本を読んでいたジャックのところにアニーがやってきて
「モーガンがもどってきている」という。フロッグクリークの森でマジック・ツリーハウスの光を見たというのだ。
ジャックは雷の光だというのだが、アニーは確かめると飛び出してしまい。
ジャックもリュックをもって追いかける。
雨が降り出したら戻るとママにいって二人は玄関をとびだした。
森にはやはりマジック・ツリーハウスが戻ってきていたが、モーガンのすがたは無く、書置きがあった。
それによると、弟アーサーが治めるキャメロット王国に危機がせまっているので、救うために
実行するために書かれたもの、送るために書かれたもの、
学ぶために書かれたもの、貸すために書かれたもの、を集めてほしいと書いてあった。
二人はさっそく「実行するために書かれたもの」を探しに、
紙がはさんであった「南北戦争」の本の時代へ旅立つのだった。
戦争ときいてジャックはちょっとわくわくしたが、アニーは渋い顔をしていた。
着いたのは緑の草原に立つ一本の木の上、真夏の太陽がてりつけていている。
アニーはロングスカート、ジャックはシャツとつりズボンという、この時代の服装に自動的にかわっている。
(ちなみにカバーの折り返しに、ふたりの着せ替えとして、このときの服装がついている)
草原の向こうからやぶけた青い服をきた人が、血のにじんだ布をまいて、ぐったりとした様子で馬にのって現れる。
その後からも、負傷した徒歩の大勢の兵士が現れる。
本によると青い服は連邦軍と呼ばれた北部の兵士であることがわかった。
南北戦争は商工業中心の北部と農業中心の南部の意見の対立でおこり、
1961年南部11州の合衆国脱退ではじまり、1865年まで続いた。
また、戦死者はアメリカが独立して以後の、どの戦争より多かったことがわかった。
アニーは負傷者を助けようとツリーハウスを飛び出していってしまう。
負傷兵をたすけてついていくと、そこにテントの並ぶ野戦病院。
本によるとこのころ、女性が看護の仕事をするようになり、
3000人以上の女性が南北戦争で看護婦として働いたことがわかった。
忙しそうに働く看護婦たちを見たアニーは、ジャックが止めるのもきかず、飛び出して行って、
「なにかお手伝いさせてください」と申し出る。
看護婦は二人に食事をくばるように指示する。そして「看護のこころえ」という紙を渡し、
それが患者さんを世話するときの心構えだと教える、そこには
「明るくふるまう。相手の悲しみをやわらげ、希望をあたえる。
勇気をだす。自分の気持ちに流されない。最後までやりとおす。」と書かれていた。
ジャックはこれが「実行するために書かれたもの」と気が付き、帰るというが、
アニーは仕事が終わるまで帰らないという。
しかたなくジャックも手伝って、負傷兵たちに食事を配るが、
アニーが明るく、励ますような言葉をかけるのに、ジャックはなかなか声をかけることができない。
二つ目のテントには黒人ばかりが寝かせられていて、
その一人がジャックに「ありがとう」と声をかけてくる。そして「家族に会えますよ」と励ますジャックに、
妻と子供は売られて、どこにいるかわからないのだという。
そして南部の奴隷が解放されることを願って戦争に参加しているのだといった。
ジャックは兵士に、「あなたの孫や、そのまた子供が、医者や弁護士、学者や議員になる日がくる」と励ます。
兵士は「未来が予言できるのか?」と笑みを浮かべる。
二人が配り終えたところにクララ・バートンが戻ってくる。
クララ・バートンは南北戦争のとき自分の財産をつぎこんで野戦病院をつくり負傷兵の手当てや世話に力をつくした。
クララの場所は救急車のように戦場と病院の間をいききして「戦場の天使」とよばれた。
その後アメリカ赤十字を設立、戦争だけでなく、自然災害にあったひとにも救いの手をさしのべた。
アニーはクララのことを知っていて、あこがれのクララの手伝いをしようと飛び出してしまう。
ジャックも追いかけ、二人はクララの馬車で負傷兵を運ぶために戦場にかけだす。
マスケット銃がとびかい、大砲が撃たれるなかを駆け抜け、
敵の南軍の兵士や、北軍の鼓手の少年兵を助けて病院に戻る。
鼓手というのは、声の聞こえない戦場で、合図を伝える役目をする兵士のことだ。
少年兵は熱射病だった。クララに少年兵の看病をまかされた二人は、うなされる少年兵をはげました。
少年兵はジャックをみて、弟かと思ったといって、落ち着きをとりどもした。
夕方、戦場の方角をみながら、二人はクララと言葉を交わす。
戦争はいつも悲惨だとクララはいい、二人に愛する人のところに帰るように言う。
ジャックは途中で投げ出したくないというが、クララは愛してくれる人たちのことを忘れてはいけないと、
さとすのだった。負傷兵たちがたき火を囲んで歌う声を聴きながら、二人はツリーハウスで戻るのだった。
ジャックは本物の戦争はお話の戦争と全然ちがう、人の命がかかっていると感じる。
帰り際にアニーが、「実行するために書かれたもの」は手にいれるだけじゃなく、
書いてあることを実行することが必要だったのではないかという。
ジャックもそう思うのだった。
ツリーハウスを出ようとすると、アニーが「次は水曜日に来てください」と書かれたメモを見付ける。
二人は家に戻り、パパママに先祖で南北戦争にいった人がいるかと聞くと、
ふたりのおじいさんのおじいさんが北軍の鼓手で、あの助けた少年兵だと知る。
少年兵ジョンは、その後先生になり、5人の子どもの父親になったのだという。
二人は大喜びした。
水曜日の早朝。アニーがジャックを起こしにきて、二人はマジック・ツリーハウスに向かう。
小屋の中を探すと、足元に「アメリカ独立戦争」と書かれた本がある。
二人は戦争は、こりごりと思ったが、旅立つのだった。
着いたのは真冬の凍った川の横に立つ、葉がすっかり落ちた、高い木の上。
二人の服装もこの時代のものになっていて、ジャックはボタンがたくさんついた青い上着に、ぴったりとした半ズボン、
ツバが三方につきだした大きな帽子。アニーはくるぶしまでのスカートにたっぷりしたコートになっていた。
本によると、18世紀半ばにアメリカに13あったイギリスの植民地が、高い税金などに反発して、
1775年戦争をおこし、1781年勝利、1783年アメリカ合衆国になったことがわかった。
また、独立戦争のとき、イギリス兵は赤い上着を着ていたこともわかった。
二人は雪の舞い降りる夕方の川岸を進むと、たき火をしている兵士が見えた。
イギリス兵かたしかめようとするが、暗くてよくわからず、近づきすぎて見つかってしまう。
幸い植民地軍だったが、二人は「フロッグクリークから親戚を訪ねてきた」というと
隊長が、自分もフロッグクリーク出身だという。二人が詳しくきかれると困るとおもっていると、
総司令から集合の命令がかかったといって、それまでになる。
隊長は、二人をみていると息子と娘を思い出す。二人に手紙をかきたいが、戦争のことは書きたくないし。
何を書いたらいいか思いつかないという。
アニーは「会いたい」と書けばと返すと、隊長は笑いながら行ってしまう。
二人はあてもなかったので、兵士たちについていくと、総司令はジョージ・ワシントン、
彼はトマス・ペインの「簡単に手に入る勝利は、小さな価値しかない、
ものごとの値打ちは、それを得る為に、どれほどの代償を払ったかできまるのだ。」という言葉を引用し、
兵士たちを鼓舞する。ジャックとアニーも感動する。
本によると、この作戦は、1776年12月25日、ペンシルバニア州のデラウエア川を渡り、
クリスマスに雪の中植民地軍がくるはずないと油断していたイギリス軍の陣地を破り、
植民地軍の進撃のきっかけになった戦いだとわかった。
ジャックがいろいろメモをとっていると顎髭の兵士が、みとがめて捕まえようとする。
逃げた先には先ほどの隊長がいて、
作戦が失敗したら、この手紙を出してほしいと、家族への手紙(先ほどのワシントンの演説)をジャックに渡す。
ジャックは「送るために書かれたもの」を手に入れたこがわかる。
帰ろうとするがアニーが見当たらない。
みつけると、なんとワシントンと話がしたいと彼のボートに潜り込んでいた。
下そうとしている間にボートが出発。途中二人は見つかってしまう。
向こう岸に返してもらえることになったが、
そのときワシントンが「雪がひどくなったので、作戦を中止しようか」といっているのをきいて、アニーが口を挟んでしまう。
作戦内容を知っている二人は、さっきメモをとっていたことを指摘されてスパイと疑われる。
ジャックは、ワシントン将軍が言った言葉を思い出してと手紙を読み上げる。
絶望的に見えても最後まであきらめてはいけない、困難にみえるほど成功したときの意義は大きい
この作戦が成功すれば、植民地軍は勇気と希望をとりもどすと説得する。
アニーも未来の子ども達のためにという。
ワシントンは説得され、二人をボートに戻してくれた、そして気づかせてくれてありがとうと伝えるのだった。
二人は吹雪の中を、雷の明かりを頼りにマジック・ツリーハウスを探し、フロッグクリークに戻る。
そして平和なフロッグクリークを心からいいところだと思うのだった。
隊長の手紙には、230年前フロッグクリークにあったアップルツリー農場の宛先がかいてあった。
ふたりは手紙をモーガンの手紙のところに置くと、メモが置いてあり
「次は火曜日に来てください」となっていた。
二人は家に戻り、この輝かしい朝が素晴らしいと感じられるのは、困難を乗り越えたからだと思うのだった。
戦場にひびく歌声―マジック・ツリーハウス〈11〉 (マジック・ツリーハウス (11))
- 作者: メアリー・ポープ オズボーン
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2004/06
- メディア: 単行本
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